【第4回】遺留分は防げない?遺言書の“効かないライン”を正しく理解する

2026年05月19日

「遺言書に書いておけば、その通りになる」
そう思われがちですが、実はそうならないケースがあります。その代表例が「遺留分」です。遺留分があることで、遺言の内容どおりにいかないこともあります。本記事では、遺言書の"効かないライン"ともいえる遺留分について、わかりやすく解説します。

目次

  1. 遺言書は万能ではないという現実
  2. 遺留分とは何か
  3. 「相続させない」と書いても防げない理由
  4. 例外:兄弟姉妹には遺留分がない
  5. トラブルを防ぐための考え方
  6. まとめ 

1. 遺言書は万能ではないという現実

これまでのシリーズでもお伝えしてきた通り、遺言書はとても大切なものですが、すべてを自由に決められるわけではありません。

特に注意したいのが、

👉 「一定の相続人には、最低限の取り分が保障されている」

という点です。

これが「遺留分」と呼ばれる制度です。

2. 遺留分とは何か

遺留分とは、簡単にいうと

👉 「最低限これだけはもらえる権利」

のことです。

対象となるのは、
・配偶者
・子ども
・親(直系尊属)

です。

例えば、
「すべての財産を長男に相続させる」
という遺言があった場合でも、

他の相続人は
👉 遺留分を請求することができる
のです。

3. 「相続させない」と書いても防げない理由

ここが最も誤解されやすいポイントです。

例えば、遺言書に
👉「次男には一切相続させない」
と書いたとします。

しかし、次男が遺留分を持つ相続人であれば、

👉 遺留分を請求することで、一定の金銭を受け取ることができます

つまり、

👉 遺言だけでは完全に排除することはできない

のです。

このため、
「遺言を書けば自由に分けられる」という理解は、
👉 半分正しく、半分間違い
といえます。

4. 例外:兄弟姉妹には遺留分がない

ここで重要な例外があります。

👉 兄弟姉妹には遺留分がありません

つまり、
・兄にすべて相続させる
・弟には何も相続させない

といった内容でも、
👉 法的にはそのまま有効になる可能性が高いのです。

この点は、他の相続人(配偶者や子ども)とは大きく異なります。

5. トラブルを防ぐための考え方

では、遺留分がある中で、どのように対策すればよいのでしょうか。

ポイントは次の3つです。

完全に排除する発想を持たない

遺留分がある以上、
👉 「ゼロにする」のは難しい
と理解しておくことが大切です。

バランスを意識した設計をする

  ・一部は確保する

  ・他の財産で調整する

など、現実的な分け方を考えることが重要です。

生前対策を組み合わせる

遺言だけでなく、

  ・生前贈与

  ・生命保険の活用

  ・家族間での話し合い

などを組み合わせることで、
👉 トラブルのリスクを下げることができます

6. まとめ

遺言書はとても重要ですが、
👉 すべてを自由に決められるわけではありません

特に、遺留分がある相続人については、

👉 遺言の内容どおりにならない可能性がある

という点を理解しておく必要があります。

一方で、
・兄弟姉妹には遺留分がない
・設計次第でトラブルは防げる

といったポイントもあります。

👉 大切なのは、制度の限界を知ったうえで設計すること

これが、実務的に非常に重要な視点です。

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遺言書

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