(第12回)法定相続分って本当に平等? — 家族の気持ちを守る、やさしい相続の考え方 —
法律で決められた法定相続分は、
「財産を平等に分ける基準」ですが、

瀬戸内海に浮かぶアートの島、直島町。人口はおよそ3,100人、高齢化率は33%を超えるなど、高齢化・過疎化の課題を抱える一方で、移住者の増加や観光需要の高まりも進んでいます。
そんな島ならではの資産(住宅・土地)を将来に向けてどう整理し、承継していくか。「相続登記義務化」「空き家バンク」「遺言・信託」など、生前対策をしっかり考えることが重要です。
本記事では、直島町の地域情勢を踏まえたうえで、島在住者や島に資産を持つ方が取るべき生前対策のポイントと具体的手段を、専門家視点で分かりやすく解説します。
目次
1. 直島町の地域情勢と課題

1.1 高齢化・人口変動の現状
直島町の人口はおよそ
3,103人(2020年国勢調査)、高齢化率(65歳以上)は 33.4% に達しています。
これは、島特有の住環境や医療・福祉の将来負荷を強く意識させる数字です。少子高齢化の進展は、資産をどう承継し維持するかというテーマを、島の住民にとって深刻なものにしています。
1.2 過疎持続計画と将来展望
直島町は「直島町過疎地域持続的発展計画(令和3年度~令和7年度)」を策定し、人口減少、高齢化、空き家問題などに対する町のビジョンを示しています。
この計画の中では、地域コミュニティの再興、定住・移住促進、空き家の利活用などが柱となっています。
1.3 アート島・観光と定住の二面性
直島は
ベネッセアートサイト直島 などのアート拠点を有し、国内外から多くの観光客を集める魅力的な島です。
一方で、観光人気に伴い、移住希望者も増加中。朝日新聞によると、過去数年で移住者が急増し、空き家バンクには登録物件がほとんどない状況も報じられています。
こうした状況は、地価の上昇や所有物件の需要変化をもたらしており、生前対策を考える上で見逃せない背景です。
2. なぜ直島で生前対策が必要か?

2.1 相続登記義務化とリスク
2024年4月から全国で相続登記が義務化されており、直島町の不動産に対しても例外ありません。
相続登記を怠ると 3年以内の申請義務違反 により、過料(10万円以下)が課される可能性があります。
島の不動産を適切に名義整理しないまま放置すると、将来的な売却や承継、再活用が困難になるリスクがあります。
2.2 島固有の名義整理・相続人問題
直島の相続には、特有の課題があります。たとえば:
こうした事情があるため、早めに生前対策を始めることで、将来のトラブルを未然に防ぐことができます。
2.3 空き家リスクと管理負担
かつて空き家の多かった島も、移住ブームで逆転。直島では空き家がほとんどないという報道も出ています。
しかし、所有者が高齢で将来的に住まなくなる可能性、または相続人が島外にいて管理が難しい可能性を考慮すると、「将来の空き家化リスク」は無視できません。
空き家を適切に管理・活用しないままだと、放置による劣化・固定資産税コスト・資産価値低下・相続トラブルといった問題につながります。
3. 主要な生前対策手段

3.1 遺言書(自筆・公正証書)の作成
遺言書は最も基本的かつ強力な生前対策手段です。直島の住宅・土地を相続させたい相続人が明確であれば、
公正証書遺言 を作成するのが有効。
遺言で「誰に何を相続させるか」「将来的な名義人」「共有か単独か」などを明文化することで、相続時の摩擦を軽減できます。
3.2 生前贈与(暦年贈与など)
生前贈与を活用して、資産を少しずつ次世代へ移す方法があります。特に
暦年贈与(年間110万円まで非課税枠)を使えば、税負担を抑えながら資産の移転が可能です。
島外に住んでいる子・孫への贈与設計を立てる際には、不動産(島の土地や建物)をどう扱うかを専門家と相談すると良いでしょう。
3.3 配偶者居住権・信託・小規模宅地特例の活用
4. 空き家対策・利活用

4.1 直島町空き家・空き地バンクの利用
直島町は
空き家・空き地バンク制度 を運営しており、所有者が賃貸・売却を希望する住宅・土地を登録できます。
名義整理を進めたうえで、空き家バンクに登録すれば、移住希望者や定住住まいの候補者に物件を提供し、地域貢献と資産活用を両立させられます。
4.2 改修・リフォームを見据えた活用設計
空き家を利活用する際、改修・リフォームを想定したプランを立てましょう。古民家風の改築、宿泊施設、小さなアトリエ・ゲストハウスなど、直島のアート・観光イメージを活かした活用が考えられます。
将来的な事業性を見据えつつ、信託による所有と運営の分離を採用することで、委託管理や賃貸運営が容易になります。
4.3 町の支援制度と相談窓口
直島町の過疎地域持続発展計画では、地域活性化・空き家対策が重要テーマになっています。
また、相続登記・名義整理の相談に応じる専門家(司法書士等)や、町の空き家バンクと連携した利活用支援が活用できます。早期に相談窓口を利用し、計画を具体化するのがおすすめです。
5. 専門家に相談するタイミングとポイント

5.1 司法書士・税理士への早期相談
5.2 町主催の相談会や無料相談の活用
直島町や県、市町村の司法・税務相談会などを活用するとリスクを抑えながら具体的な相談ができます。
また、島外相続人が多い場合は オンライン(Zoom等) で相談可能な専門家を選ぶのが実用的です。
6. ケーススタディ:直島での資産承継プラン
6.1 高齢夫婦が自宅に住み続けつつ資産を移す
高齢の夫婦が直島の家に住み続けたい、しかし将来的には子どもに資産を継がせたい。
→ 遺言で「配偶者居住権」を設定し、所有権は子どもに移す。信託契約を使って管理を任せることで、夫婦の安心と資産継承を両立。
6.2 島外に住む子どもへの承継戦略
子どもが東京など島外に住んでいる場合。生前贈与(暦年贈与)で少しずつ島の不動産を移すと同時に、遺言で名義分けを明確にする。相続時には小規模宅地特例を活用。
6.3 空き家を移住or賃貸用に変えるプラン
空き家となる見込みのある直島の住宅をリストアップし、空き家バンクに登録。改修計画を立てて、ゲストハウス・シェアハウス・アトリエなどとして活用。信託によって管理権を信頼できる子や第三者に託しながら、資産価値を維持。
7. まとめとアクションプラン

よくある質問(FAQ)

Q1:相続登記をしなかったら罰則がありますか?
A1:はい。2024年4月以降、相続によって取得した不動産を3年以内に名義変更しないと、過料(10万円以下)の可能性があります。
Q2:直島町の空き家バンクって誰でも使えますか?
A2:所有者であれば、島内外問わずバンクに登録可能。賃貸・売却を希望する空き家や空き地を登録できます。
Q3:専門家に相談するなら誰がいい?
A3:司法書士(登記・名義整理)、税理士(贈与・相続税)、信託に強い法律専門家など。特に島固有の事情があるため、実務経験のある専門家を選ぶのがおすすめ。
(無料相談会のご案内)
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・第3水曜開催:087-813-8686(要予約)

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法律で決められた法定相続分は、
「財産を平等に分ける基準」ですが、
✔ 話し合いの進め方がわからない
✔ 気持ちのすれ違いが起きる
✔ 決め方の順番を間違える
遺言書には主に
「公正証書遺言」と「自筆証書遺言」 の2種類があります。
遺言書とは、
自分が亡くなったあと、財産をどう分けるかを書いておく手紙 のようなものです。