(第12回)法定相続分って本当に平等? — 家族の気持ちを守る、やさしい相続の考え方 —
法律で決められた法定相続分は、
「財産を平等に分ける基準」ですが、

相続相談の現場では、近年ある変化が起きています。
それは「相続トラブル」よりも相続前に財産が減っている問題です。
原因の一つが、SNSやインターネットを利用した詐欺です。
実際に香川県や徳島県でも、高齢者を狙った詐欺被害は増えています。
この記事では、司法書士の実務から見えてきた
相続前に資産が消える可能性がある5つの詐欺と、家族ができる対策を解説します。
目次
1 相続前に財産が消える時代とは
2 なぜ高齢者が詐欺の標的になるのか
3 SNS投資詐欺
4 ロマンス詐欺(国際恋愛詐欺)
5 副業・ネットビジネス詐欺
6 SNSアカウント乗っ取り詐欺
7 なりすまし電話詐欺(警察・金融庁など)
8 香川県・徳島県の地域特性と詐欺被害
9 家族でできる資産防衛
10 よくある質問(FAQ)
1 相続前に財産が消える時代とは

相続問題とは、遺産分割だけではありません。
近年は、詐欺被害によって
相続財産そのものが減ってしまうケースが増えています。
高齢者の資産は
・退職金
・年金の貯蓄
・不動産売却資金
など、長年かけて築いたものです。
しかし、詐欺によって数百万円、場合によっては数千万円の被害が出ることもあります。
相続の現場では
「通帳の残高が大きく減っている」
「家族が知らない投資をしている」
という相談が増えているのが実情です。
2 なぜ高齢者が詐欺の標的になるのか

詐欺グループが高齢者を狙う理由は明確です。
資産を持っている
高齢者は長年の貯蓄や退職金を持っている場合が多いです。
孤独・相談相手が少ない
子どもが県外に住んでいる家庭も増えています。
香川県・徳島県では
都市部に子どもが出ている家庭も多く、相談相手が少ない状況があります。
デジタル環境の急変
SNSやスマートフォンの普及により
詐欺の手口は急速に変化しています。
相続前に資産が消える5つの詐欺
3 SNS投資詐欺

現在、最も被害額が大きい詐欺です。
特徴
・SNS広告
・有名人のなりすまし
・LINEグループへの誘導
最初は少額の利益を見せて信用させ、
その後に大きな投資を勧めます。
被害額は数百万円から数千万円になることもあります。
相談窓口
・警察相談専用電話 #9110
・消費生活センター 188
4 ロマンス詐欺
SNSやマッチングアプリを利用した恋愛詐欺です。
よくある設定
・海外の軍人
・医師
・石油会社の技術者
恋愛関係を築いたあと
「日本に行く費用」
「トラブル解決費用」
などの名目で送金を求めます。
特に中高年女性の被害が多いと言われています。
相談窓口
・警察相談窓口
・消費生活センター
5 副業・ネットビジネス詐欺

SNS広告で
「スマホで簡単に稼げる」
などと宣伝されます。
典型的な流れ
1 少額の利益
2 信用させる
3 高額参加費を請求
最終的に数十万円から数百万円の被害になることがあります。
相談窓口
消費生活センター 188
6 SNSアカウント乗っ取り詐欺

最近増えている手口です。
友人のアカウントから
「投票してほしい」
「認証コードを送って」
とメッセージが届きます。
実際にはアカウントが乗っ取られており、
認証コードを渡すとさらに被害が広がります。
この手口は家族や友人が被害に巻き込まれるのが特徴です。
相談窓口
・警察相談窓口
・SNS運営会社
7 なりすまし電話詐欺
いわゆるオレオレ詐欺の進化版です。
最近は
・警察
・金融庁
・銀行
などを名乗るケースが増えています。
SNS通話やビデオ通話を使う手口もあります。
相談窓口
警察相談専用電話 #9110
8 香川県・徳島県の地域特性と詐欺被害

香川県や徳島県では
・高齢化率が高い
・子どもが県外に住んでいる家庭が多い
という特徴があります。
このため
孤独を狙った詐欺
が起きやすい環境とも言えます。
また地方では
「知り合いからの紹介」
という形の投資詐欺もあります。
地域コミュニティが強いことを
逆に悪用するケースもあるため注意が必要です。
9 家族でできる資産防衛

詐欺を防ぐために最も重要なのは
家族のコミュニケーションです。
ポイントは3つです。
①投資話は家族に相談する
②大きな送金の前に確認する
③定期的に資産状況を共有する
「誰かに相談する」だけで
詐欺は防げるケースが多いと言われています。
よくある質問(FAQ)

Q1 SNS投資はすべて詐欺ですか
すべてではありませんが、SNSだけで勧誘される投資は注意が必要です。
Q2 高齢者はなぜ騙されやすいのですか
資産を持っていることと、相談相手が少ないことが理由です。
Q3 ロマンス詐欺は日本でも多いですか
近年、日本でも被害が増えています。
Q4 詐欺かどうか判断する方法はありますか
「急いで送金を求める話」はまず疑うことが大切です。
Q5 認証コードを教えるとどうなりますか
アカウントを乗っ取られる可能性があります。
Q6 投資詐欺の被害額はどれくらいですか
数十万円から数千万円まで様々です。
Q7 詐欺に気づいたらどうすればいいですか
すぐに警察や消費生活センターに相談してください。
Q8 家族はどう防げますか
日頃から資産や投資の話を共有することが重要です。
Q9 地方でも詐欺は多いですか
香川県や徳島県でも被害は増えています。
Q10 相続対策としてできることはありますか
家族間で資産状況を共有し、怪しい投資を避けることが重要です。

法律で決められた法定相続分は、
「財産を平等に分ける基準」ですが、
✔ 話し合いの進め方がわからない
✔ 気持ちのすれ違いが起きる
✔ 決め方の順番を間違える
遺言書には主に
「公正証書遺言」と「自筆証書遺言」 の2種類があります。
遺言書とは、
自分が亡くなったあと、財産をどう分けるかを書いておく手紙 のようなものです。